昨日は「ボーン・スプレマシー」の試写へ。
マット・デイモンと言うと、もうずっと以前から「=ジミー大西」という定式が頭から離れない(ファンの人失礼)んだけど、
今回の彼はちょっと違う。
ぶっちゃけた話、前作ではジミー大西の顔が到るところでオーバーラップして、笑うところではないのに半笑いになってしまったのだが、
今回スクリーン上に現れた彼は、その鍛え抜かれた肉体といい精悍な顔つきといい、
もうジミーなんて呼ぶわけにはいかない堂々としたものとなっていた。
ストーリーは単純明快。自分の代わりに殺された恋人のマリーの復讐と真相の究明。
このシンプル極まりない物語を、手に汗握るサスペンスと血湧き肉躍るアクションのてんこ盛りで畳み掛けるように描いとります。
とりあえず何が凄いって中盤からラストに到るまでのジェイソン・ボーンと敵との攻防戦ね。
余りにもハイレベルな攻防が平然と繰り広げられているんで、正直に告白すると、何が起こってるのかついていけない部分がチラホラ。
でも、何が起こってるのかよくわからないながらもスリル&サスペンスは体感的に感じられるという、まさにマジックのような演出の連続なのだ。
ただ、ストーリーはその分等閑になっている感じ。
この作品は「殺された恋人の復讐」と「自身のアイデンティティーの追求」という二つの軸を同時に処理しているんだけど、
これがどっちにも軸足を置き切れておらず中途半端なんだよなー。
特に話の発端に「恋人の殺害」というメロウなエピソードを持ってきている割に、以降は「自身のアイデンティティーの追求=
『トレッドストーン計画』の真相解明」にひた走っていく感じ。
「マリーが、マリーが」とことある毎に恋人のことに触れるのはいいんだけど、やってることはあくまでも自身のアイデンティティーの追求で、
マリーのことは付随事項に過ぎない感じがありあり。
そりゃあ、クールで孤独な漢のハードボイルドな物語だし、この脚本もアリと言えばアリだろうけどさ、なんと言うか冷徹すぎるんだよね。
ハードボイルドな人物像の魅力って、一見冷徹な中にもその人物独自の弱さというか人間臭さが仄見えるところにあると思うんだけど、
本作のジェイソン・ボーンはその人間臭い部分の見せ方/滲ませ方が下手くそなんだと思う。
だから、結局本作を観終わっても彼の行動原理ってのが全然見えてこない。や、「自分の正体を知りたい」ってのはよくわかるんだけどさ、
これだけじゃ普通の人はピンとこないだろうから、どうしても深いところで彼に共感することができないという……。
まぁ、アクションは超一級なんで、それだけでも楽しめる作品になってはいるんだけど。
それだからこそ、ラストにもっとカタルシスが欲しかったなーと思うのは贅沢すぎる要望なのかな。
それはともかく、本作は冷戦時代を舞台にした原作を現代にアレンジしているのだけど、
そう言われなければわからないくらいなかなか手堅いアレンジが施されていて、イイ感じ。(以下ネタバレ)
でもさ、二年前に足を洗ったエージェントが、
携帯っていう最先端のハードに精通しているってのはどう考えてもありえないよね。
iモードしか知らないような奴がFOMAをハッキングなんてできるわけないじゃん!
ボーン・
スプレマシー 2004 アメリカ
監督:ポール・グリーングラス
原作:ロバート・ラドラム
脚色:トニー・ギルロイ
出演:マット・デイモン フランカ・ポテンテ ブライアン・コックス
ジュリア・スタイルズ カール・アーバン ジョアン・
アレン他
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そうなんです!人間臭さがないんですよ!上手く書けなかったなかったのですが、それが入りきれなかったとこでした。
まぁ、あのアクションシーンの歯切れのよい演出だけでも見応えあったので、まぁいっか……。
というところです、私は。
二作目も結構楽しめたので、最終章にも期待します。
『トレッドストーン計画』自体、もう過去の話として処理されちゃってるみたいですし。
個人的に、自分も最終章には興味あります。