2005年03月26日

ベルセルク 第253話 『母』

魔術道具を返却したファルネーゼではあったが、シールケから唯一手ほどきを受けた『リンゴを用いた基礎訓練』は続けていた。 少しずつだが手応えを覚え始めるファルネーゼは、リンゴを手に自身の歩みを振り返りながら、傍に仕えるセルピコに語りだす――「何か一つ… 私にしかできないことで、あの人達の力に……なってみたかった。…でもそれもきっと口実だ」

ファルネーゼは、忌み嫌っていたはずの父親の手の中に逃げ込んでしまった自分を許せない。そんな彼女の元に予想外の人物――母親が姿を現す。 冬の寒気を嫌って南の島々を旅していたファルネーゼの母は、戦場見物の為にヴリタニス港に偶々立ち寄ったのであった。余り親しい間柄とは言えない二人が久しぶりに言葉を交わす中、母親は娘の歯切れの悪さに何かを感じたのか、意外な打ち明け話を始める。 それはファルネーゼの父、ヴァンディミオンのことであった。

母親によれば、父親のヴァンディミオンはファルネーゼのことを酷く恐れていたのだという。万事を掌握せずにはいられない、 そんな弱さを抱えていた父親にとって、常に予想外の行動を示すファルネーゼは不可解な、小さな怪物に等しい存在だったのだ、と。 その話を俄には納得しかねるファルネーゼに、母親は更に言葉を継ぐ。「――あなたがどこかに居場所を見つけることができたなら、 人一倍痛みを知るあなたは誰よりも優しくなれるでしょう」母親はファルネーゼにそう告げて「あなたのような娘を持って母として鼻が高い」 とまで言い切るのだった。そこに従者の一人が彼女達の元に現れ、馬車の支度が調ったことを告げる。マニフィコの命により、 市政府主催の舞踏会に出席することになっているというファルネーゼの言葉に、母親は思う所があるらしく同道を希望する。

一方、ガッツ一行はファルネーゼを奪還する為にヴァンディミオン邸に向かっていた。正面から会いに行くというガッツや、 魔女の装束を身に纏ったシールケの姿、キャスカを連れてくることにイシドロは一抹の不安を覚える。が、「早くいつも通りに戻りたいです」 というシールケの言葉に気を取り直す。そこに、ファルネーゼを乗せた馬車が、舞踏会に向けて出発していくのだった……。


「CINEMA」なのにベルセルクしか更新しないという、なんとも奇妙なことになっている当ブログ。映画の方もボチボチ再開していきます。……て、漏れ、前回(先月)もそんなこと書いてるよ…orz

さて、今回のベルセルクに登場した意外な人物ってのは、ファルネーゼの母親でした。 キャラとしては設定の穴を埋める役としてイイ感じなんですが、ちょっと都合良くなんでも知りすぎ、理解しすぎな感じがしますなぁ……。 父親がファルネーゼを畏れていたという話は、「母親」というかヴァンディミオンの側近くにいられる「妻」 だからわかりえることと捉えられなくはないのですが、「人一倍痛みを知るあなたは誰よりも優しくなれる」って台詞はちょっと……。 上手い具合にセルピコに「なんて言いぐさだ」と突っ込ませて、発言全体の信憑性を担保させたりと小技を入れまくってるんですが、 やっぱりこの母親は「説明キャラ」臭さが抜けず、まだ人間味に乏しい印象です。もう少し絡んでくると変わるんでしょうが。
もう一つ母親の台詞で気になったのが「親の温もりも知らず人の世に触れることなく一人きり 野の獣のように育ったわ。だから、 あなたの心は剥き身で何の殻もまとっていない。感じることに関してはあなたは芸術的よ。俗世では生きていけないほど――」というくだり。これ、 明らかにファルネーゼの魔術師としての資質を仄めかしている(=今後の伏線)わけですが、 ほったらかしにしまくっていたあんたが何でそんなことわかるんじゃっ!と突っ込み入れたくなってしまいます。ま、 前述のセルピコの台詞はそういう突っ込みを逸らす為のものでもあるんですが、それにしたって「何でもお見通し過ぎ」でしょう、この人。 「野の獣のように育ったわ」ってあんたがそう仕向けたようなものじゃん!と突っ込(ry

それにしても、「早くいつも通りに戻りたいです」というシールケの台詞が印象的ですね。ファルネーゼは一行の中に自分の居場所がなくて、 何の役には立っていないと考えていたのと本当に対照的。自己評価が低いばかりに、 周囲からの評価をちゃんと受け取れないというのはありがちな状況かもしれませんが、こういう人が自分に自信を持てた時ってまさに「大バケ」 するものなんですよね。今後ファルネーゼは、魔術師としての才能を一気に開花させるのかもしれません。
しかし、ガッツ一行に旅支度を整えさせてファルネーゼに会いに行かせたということは、舞踏会で一騒動起こした勢いで、 そのままファルネーゼと共に逃走って感じで話が進むんでしょうか。ガッツVSセルピコが見れるといいなあ。おぉ、 宮廷モノっぽい展開ですっかり忘れていましたが、あの髭のお方はいつ合流するんですかね。こっちも忘れないようにしなきゃ。

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posted by 仙道勇人 at 11:14 | Comment(2) | TrackBack(2) | ベルセルク
この記事へのコメント
ファル母の過去シーンとセルピコの突っ込み、いつもながら辻褄あわせがお上手ですが、緻密に整合性をとっていることにかえって違和感がありますね。普段は顔をあわせていないようですが、ヴァンディミオン夫婦の会話も見てみたいものです。

「あと少し」という描写も、ファルネーゼが魔術士としての才能を開花させる前触れのようです。ファルネーゼとセルピコは元の鞘に納まるような気がしていますが、せっかく登場させたキャラはどうなるのか、脇役にスポットを当てた回もそれなりに楽しんで読んでいます。
Posted by JD at 2005年03月27日 13:02
そうですね、今回は普通とは逆に上手すぎることが瑕疵になってしまった感があります。
ヴァンディミオン夫妻の会話、確かに興味ありますね。でも、ファル母は気ままに一人で旅しまくっているとなると、この夫婦も何かの政略結婚だったのかもしれません。
となると、今まさに政略結婚させられようとしているファルを逃がす手助けなんかをしそうな気がします。「今まで母親らしいことをしてやれなかったから」とかなんとか言って。

個人的には許嫁者のロデリックとガッツの邂逅に期待してます。
Posted by 仙道勇人 at 2005年03月27日 18:35
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