しかし、すっかり桜が色づいてるんだなぁ。
確か昨日まではまだ殆どがつぼみだったはずなんだが……。
うーむ、早く撮りにいかないと散ってしまいそうだな……。
でもやること山積なんだよなー(涙)。
てなことを、京橋にあるメディアボックス試写室に向かう電車の中で思った昨日。
今日も昼にはすっかり暖かくなってるから、
うちの近所は桜色に染まってるんだろうな。
さて、昨日鑑賞した「ベルリン、僕らの革命」ですが、
これがなかなかよい出来映えの作品で、
青春のキラキラするようなまぶしさを放つ佳作に仕上がってました。
物語は、昼は学生だが、夜になると資産家の邸宅に忍び込んでは
住人の度肝を抜くような悪戯だけをして去っていく
「教育者(エデュケーターズ)」として暗躍するヤンとピーター。
それは金持ち優遇社会に対する、彼らなりのレジスタンスだった。
警察の捜査は難航しており、
万事が彼らの思惑通りに進んでいくように思われた。
が、ピーターの旅行中に、彼の恋人ユールが
アパートの立ち退きやバイトの不当解雇に直面、
落ち込む彼女を励ます為にヤンは自分達が
「エデュケーターズ」であることを打ち明けてしまう。
その事実を知ったユールは、とある理由で彼女を苦しめる
資産家の邸宅で悪戯することを提案、
渋るヤンと共に見事に悪戯を成し遂げ、二人の仲は急接近する。
しかし、二人は小さなミスを犯したことに気がつき、
それが原因でピーターを巻き込む誘拐事件へと発展してしまう――。
――といった感じで、恋あり、友情ありの三角関係が、
これでもかってくらいに青春しまくりの映画になっているんですな。
勿論、設定の幾つかには詰めの甘さが感じられるし、
かなり荒削りの作品であることは否めないんだけれど、
作品から若々しい勢いがすんごく感じられるんですね。
ドイツ映画って言うと重苦しいとか観念臭い
といったイメージであんまりよろしくないのかもしれないですが、
この作品はそういったドイツ映画の持つ悪いイメージを
実に軽やかに払拭してみせとります。
多分上記のようなイメージを抱いていた人が観たら、
本作が描き出す、したたるような青春の瑞々しさに
ちょっとドキドキしてしまうかも。
それでいて、本作はドイツ映画らしい観念性も
手抜かりなく描かれているんですから、これはもうちょっとした驚き。
しかもそれが実に自然なんだなあ。
大体、今の日本のご時世で、真面目な顔で
革命が必要なんだ
なんて語れる青春映画がありますかい?
この映画では、三人の若者が実に真面目に社会と対峙して、
彼らなりの答えを手探りで見つけ出そうとしている姿が
描き出されていて、小憎らしいほど眩しいったらありゃしない。
しかも、単に世間を知らないモラトリアムの学生の話に留めずに、
彼らが誘拐することになってしまう資産家が実は
「学生時分には左翼学生組織の幹部」だったことから、
理想と現実の対立、富者と貧者の対立
といった現実社会の構造的な矛盾を実に巧みに
議論させてみせるんですな。議論ですよ、議論。
物語の中で当たり前のように議論するなんて
垢抜けないことを平然とやってのけ、
それがまたちゃんと画になっている。
これをちょっとした事件と言わずに、
何を事件と言ったらいいのだろう。
とにかくこの作品からは、これまでのドイツ映画に見られなかった
新しい息吹きがひしひしと感じられるのは確か。
この作品に溢れた言いようのない疾走感が
単に本作の監督ハンス・ワインガルトナー固有のものなのか、
はたまた「ドイツ映画」全体の胎動の表れなのか、
暫く目が離せそうにないですな。かなりお勧めです。
ベルリン、僕らの革命 2004 ドイツ=オーストリア
監督・脚本:ハンス・ウェイン・ガートナー
出演:ダニエル・ブリュール ジュリア・ジェンチ スタイプ・エルツェッグ
ブルクハルト・クラウスナー 他
公式
2005年4月29日、bunkamuraル・シネマほかにて全国ロードショー公開

TBありがとうございました。
私の方でダブってTBしてしまったようです。
ご迷惑をおかけいたしました。
一方を削除していただければ幸いです。
一方、最近ドイツ映画が元気ですね。
これからもどんどんドイツ映画の良い作品が出てきてほしいものです。
TBは削除しておきました。
ドイツ映画が元気なのは、「日本におけるドイツ年(2005/2006)」と何か関係あるんでしょうかね?まぁ、単なる偶然なのでしょうが。
でも色々な国が独自のカラーの映画を携えて出てきてくれると観る側としては楽しくていいですよね。
映画観ました。ああいった空気の映画が好きだったのですが、初めは情報誌などでストーリーを読んでも面白そうに感じず観る予定がありませんでした。しかし、映画館で予告編を観て「いい!」と、速観に行ってきました。やっぱよかった。「ハレル〜ヤ、ハレル〜ヤ〜」の曲もすごい印象的でよかったです。帰り道もしばらく鼻歌してました。劇場でもサントラが売られていました。買おうかしばらく迷っていましたが結局その時は買いませんでした。でもやっぱ買おっかなぁ。買お。
予告編でいいなあと思った作品が、予想通り良い作品だと凄く嬉しいですよねえ〜。
サントラは思い立った時に買っちゃった方が良いかもしれんですよ。
下手すると二度と手に入らないなんてことにもなりかねないですからねぇ。
思い切って(σ・∀・)σゲッツ!!
最後の終わり方が分からないとのことですが、結局、友情が芽生えたかに見えた資産家は、エデュケーターズを裏切って官憲に売ったわけです。しかし、エデュケーターズ達の方が一枚上手で、資産家の行動を読んで見事に出し抜いてみせた、ということですよね。
私見ですが、権威(本作では資産家が体現)を疑う姿勢こそが若者を若者たらしめている、ということかと思います。
本作の資産家のように、多くの「若者」は現実を知り、現実に妥協することでいつしか「若者」ではなくなっていくものですが、エデュケーターズ達はそんなことにはならないさ、と「若者」の主張を貫いた、といったところでしょう。