2005年06月18日

ベルセルク257話『教圏の宗主』

瓦礫が降りかかる中、ガッツのドラゴン殺しが容赦なくセルピコに振り下ろされた。――だが、 瓦礫を避けるためにドラゴン殺しの腹を頭上に向けていたことが幸いして、セルピコは死を免れたのだった。 意識を取り戻したセルピコはガッツに問う。「まさか崩れる柱を利用するとは……読んでいたのですか?」しかし、ガッツは「たまたまだ」 と言葉少なに答えるだけなのだった。

決着がついたことを見届けたシールケは、セルピコを介抱しながら徐に語りかける。「私、絶対にそんなことさせませんから。絶対に……だから… …」沈黙したままその言葉に耳を傾けていたセルピコは、それに答える代わりにガッツに問いかける。「あなたはファルネーゼ様に会って…… それでどうなさるおつもりですか?」と。しかし、ガッツはただ「分からねぇ。とにかく会う。そう決めた」と答えるのみ。 セルピコはそんなガッツを見て「……つくづく出たとこ勝負の人ですね」と半ば呆れたように呟くが、 その顔には微かな笑みが浮かんでいるのだった。かくして、ガッツとセルピコの決闘は、ここに決着を見ることとなった。

ガッツはさして感慨に耽るでもなくこの場から立ち去ろうとするが、その背中にイシドロが 「さっきのあれは本気だったのか?本気で斬り合ったのか?」と問いかける。「あぁ」と一言で済まそうとするガッツに、 イシドロはなおも食い下がろうとする。しかし、ガッツは「手を抜けるほどアイツは弱くねぇ。剣士ってのはそういうもんだ」 と振り返りもせずそう言い放って、一人歩を進めていくのだった。その言葉に納得いかなそうなイシドロに、セルピコは言う。 ガッツは本気ではあったが、剣には剣でという暗黙の条件に乗ってくれた上であった、と。そして、 ガッツが狂戦士の鎧の力を解き放つことがなかったことを自身の力不足のせいか或いは……とセルピコは一人自問しながら、その可能性に―― ガッツが鎧の力を自らの意志で封じていたという可能性に懸けてみるという決心に至るのだった。

「さっきの化け物が気になる。ぐずぐずしていると置いていくぞ」ガッツは立ち止まったままの仲間に声をかけ、彼らを急かす。「バケモノ」 の存在を知らなかったセルピコは、シールケから海辺で襲ってきた使い魔の仲間らしきものが宮殿に潜入していると説明され、 当時の状況と照らし合わせながら、クシャーンが使い魔を斥候や先兵として使っている可能性を口にする。それに対してガッツは 「だとしたら答えは一つだ。この都が近い内に戦場になるってことだ」と冷徹に断言し、ファルネーゼの身に危険が迫っていることを示唆する。 それを聞いたセルピコは顔色を変えて、道案内を自ら申し出るのだった。

その頃、舞踏会場にはヴァンディミオン家の当主が姿を現したところだった。法王庁圏の真の最高権力者とすら呼ばれる父を、 遠くから見つめるファルネーゼ。彼女と共にその場にいるマニフィコは、 タイミングを計ってロデリックとファルネーゼの婚約を公然にしようと試みるが、 肝心のファルネーゼがその場から消えていることに気がついて激しく狼狽する。セルピコが見当たらないことに不審を抱いたファルネーゼは、 セルピコを探しにいつの間にかその場を離れていたのだ。マニフィコは面目丸潰れとなり窮地に陥るが、この時彼らはまだ知らなかった。 自分達の知らない化け物が静かに、確実に接近しつつあることを――。

 


一週間遅れで更新です……。
さて、今回は色々と見どころが多いんですが、
まずはガッツVSセルピコの決闘は決着ですね。
前回、例の獣がちらりと覚醒しそうになっていたことや、
今回冒頭でドラ殺を振り下ろそうとする
ガッツの眼光の異様な鋭さなどから考えると、
ガッツはマジでセルピコを殺る気だった模様。
「たまたまだ」というガッツの言葉は案外本心からのもので、
降りかかってくる瓦礫に対応するために
結果的に峰打ちになっただけであり、
そうじゃなかったらセルピコをドラ殺で真っ二つにしていたのかも。
そう考えると、セルピコってのは相当の使い手ということになりますなあ。

次、ソーニャが示した戦火のビジョンの所以が、ここで明確になりました。
ただ、気になるのは新生鷹の団の動向でしょうか。
単にヴリタニスがクシャーンに攻め滅ぼされることを伝えたかったのか、
それともクシャーンと新生鷹の団が激突する結果なのか……。
次号は鷹の団を描いた短編らしいんで、そこら辺について補足されるといいですが。
それにしても、ファルネーゼの身に危険が迫っていると聞いて
顔色を変えるセルピコが、なんともカコ(・∀・)イイ!!ですね。
それと、シールケから差し出された魔法道具が
セルピコにまとわりついた時のなんとも言えない表情もイイ感じ。
今回の一連の話はセルピコの色々な表情が楽しめる回でした。

で、ラスト。
いやーマニフィコさん、素敵すぎw
前の回でロデリックと共に、自らの野心を熱く語って
株を急上昇させた彼だったんですが、
あの熱さも実はここで落とすための壮大な前振りだったというw
やっぱりマニフィコは、策に溺れる愛すべき小人物なんですなあ。
それと、紹介されようとする瞬間のロデリックの真面目な顔がまた最高ww
ファルネーゼが消えたことに彼も全然気がつかなかったんでしょうが、
隣にいる人間の動きくらい把握しとけよとw
この二人、もしかしたら最高のコンビかもしれんですな。
この二人に幸ある日が来ることがあるのか?!

さて、現在接近中の化け物なんですが、
ファルネーゼが会場から離れたことで展開が微妙になってきました。
セルピコは当然一行を会場に案内するでしょうが、肝心のファルネーゼがいないと。
化け物とバッティングしたガッツ一行が退治して、
ヴァンディミオン家当主に恩を売るのか。
それとも、後続の化け物(未描写)にファルネーゼが遭遇、
襲われてエライこっちゃになるのか。
うーむ、早く続きが読みたいぞ!

posted by 仙道勇人 at 19:01 | Comment(2) | TrackBack(1) | ベルセルク
この記事へのコメント
はじめまして!
BERSERK NOTE管理人のGAKUSHIと申します。
リンクのご報告が大変遅くなりまして、失礼致しました。
しかもリンク頂いたようで、恐縮です〜!(泣)

マニフィコさん素敵すぎですね〜。
ヴァンディミオン家って天然ドジっ子多くて美味しいです。(笑)

今後ともどうかよろしくお願い致します。
Posted by GAKUSHI at 2005年06月19日 09:56
GAKUSHIさん、いらっしゃいませ!

いやー、今回のマニフィコさんには惚れましたね。アドンに負けないお笑いキャラに育って欲しいです(エ
ヴァンディミオン家は確かに天然ドジっ子多いですねー(笑)。当主はメチャクチャ厳格&怜悧そうなのに、なんででしょうね。なんにしても今後もマニフィコさんから目が離せません。あの化け物と遭遇したときどんなリアクションを見せるのか……(ワクワク

更新が遅れることが多いですが、こちらこそよろしくお願いしますねーm(_ _)m
Posted by 仙道 at 2005年06月19日 10:42
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Tracked: 2005-06-18 23:04
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