2004年11月03日

「キャットウーマン」をレビュる!

本作は「バットマン・リターンズ」('92)で
悪役の一人として華々しく登場した
キャットウーマンをピンで描いた作品です。
所謂スピンオフ企画モノなわけですが、
かといってB級臭がプンプンしているのかと言うと、
あに図らんやこれが結構マジ。

物語の構図からキャラクター造形に到るまで、
「企画モノ」とは思えないくらいきちんと構築されとりまして、
これにはかなりビックリ。
主人公がヒロインということで、
女性の自立というテーマを中心に
恋あり、アクションあり、サスペンスありの
正統派ヒーローモノ(正しくはヒロイン)映画にしてやったぜっ!
ジャパニメーションが大ブレイク中のフランスパワーを見せたるぜっ!
というようなピトフ監督の荒い鼻息が聞こえてきそうな
結構アツい感じが漂う作品になってますね。
まぁ、感じなだけなんですけど。

とりあえず、一番の見どころであるはずのアクションシーンに
盛り上がりが欠けてしまっているのは、かなり厳しいですわ。
ハル・ベリーはなかなか頑張って身体を動かしてはいるんですが、
やはり相手が全て普通の人間じゃねぇ……。
猫ちゃんパワーで超人的な身体能力を身につけた
キャットウーマンの相手としては役不足の感がありありなわけですよ。

なんつうか、勝って当たり前って言うか、勝たないでどうするよ!
みたいなある種しらけムードが画面に漂っていると言いますか。
圧倒的な力の差をいいことに相手を手玉にとって喜ぶっていうのは、
まぁ、確かに猫的ですわね。
ゴキちゃんを猫パンチで仕留めて、
ピクピクしているゴキちゃんが逃げだそうと
動きだしたのを見計らって追い打ち猫パンチッ!
みたいな、猫っぽさは表されているような気がしますがね。
やはりアクションとしては微妙すぎる演出なわけで。
やはりこう、見せ場やかっこいい見得切りを
バンバン入れて欲しかったなー、というのが率直な感想ですな。

本作のもう一つの売りであるエロティシズムも、
なんて言うか健康的すぎてあんまりエロくないんですよね。
こう、男を挑発する官能性と言うよりは
お色気を頑張っているって感じで
どうにも盛り上がりに欠けますし。
折角鞭を持ってるんだから、もっと有効に使って欲しかったす。
なんつうか、女インディ・ジョーンズってだけで、
鞭+ボンテージコスチューム=官能性っていう公式から
当然導き出されるはずの解が、微妙に違うんだもの……。
その鞭は飾りか?!とね、内心で叫びましたとも。
まぁ、鞭を使ったアクションは結構入ってたんで、
飾りというわけではなかったんですけど。

全体的にストーリーのメリハリが乏しいせいか、
クライマックスと呼べるシーンがあったんだかなかったんだか
よく分からないまま終劇を迎えちゃうんで、
どうしてもモヤモヤした不完全燃焼な感じが残っちまいますな。
設定や構図は割と練られているんですが、
活劇としてはかなり大味な作品に留まっています。

(★★)

この作品についてはINTROの方でも別の角度からレビューしてます。

2004年 アメリカ
監督 ピトフ
出演 ハル・ベリー、ベンジャミン・ブラッド、
    シャロン・ストーン他


11月3日より、
丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー

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posted by 仙道勇人 at 00:20 | Comment(0) | TrackBack(8) | 試写報告
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