2005年10月20日

ベルセルク第263話『妖獣侵攻』」

 ヴリタニスの街中は、突如火の手が上がった港へ向かう住人と衛兵とで騒乱状態となっていた。その混乱に乗じて、 クシャーンの妖獣部隊が霧の中からそのおぞましい姿を現し、人々を無差別に殺戮していく。クシャーンによる侵攻が開始されたのだ。 今や至るところで発現し始めた怪異によって、市中は阿鼻叫喚の巷と化しているという報せが、首脳陣の集う舞踏会場に続々と届けられていた。 先ほど会場を襲った怪異が幻覚などではなかったことを知った人々の間に改めて動揺が走る中、 ガッツ一行はクシャーンの襲撃によって船が焼失してしまうことを懸念し始める。

 そんな彼らの様子を察したロデリックは、行き先次第では力になれるかもしれないと申し出る。「――スケリグ島です」 ロデリックはシールケの答えに暫し思案してから、一行を自船に乗せることを快く引き受ける。ロデリックはガッツと手短に挨拶を済ませるや、 出帆前に船が燃えては話にならないからと直ぐさま一行に出発を促し、近くにいたマニフィコにも「ヴラージュに戻るのなら乗せてってやる」 と声を掛ける。図らずも失態を演じたマニフィコは、ヴリタニスに残ることは得策でないと判断し、不承不承同行を希望するのだった。

 一方、首脳陣と対策を講じていたヴァンディミオンは、立ち去ろうとするガッツ一行の姿を見つけ、 その場に留め置こうとするが思うに任せない。結局、ファルネーゼは父とはろくな挨拶もせぬままの慌ただしい別れとなった。が、 母親の方は去りゆく彼女の背に旅の無事を願いながら、心密かに送り出す風情なのであった。

 宮殿を出た一行は、騒擾状態に陥っている市中の状況を見て取り、馬車ではなく徒歩で港まで向かうことにする。が、 その前に動きにくいドレスを着替えたいというファルネーゼの望みを受けて、近くの仕立屋に忍び込む。その間、ガッツは一人見張りに立つが、 その彼に「……もし、御尋ねする」と言って近づく人影があった。それはミッドランドの貴族、オーウェン卿その人だった。 オーウェンはガッツに静かに問いかける。「そなたもしや、鷹の団の斬り込み隊隊長では?」と――。


 

後れ馳せながら……
 キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
今回は色々と動きがあって楽しいですなあ。

まずその一。
ロデリックの「惚れた女の手前」理論発動ーーーーっ!!
やっぱり彼がエルフヘルムまで連れてってくれるんだっ!
ナイスガイだぜ、ロデリック! さすが海の男w
軍艦ならちょっとした敵くらいならびくともしないだろうし、
エルフヘルムまで安泰といった所っすかね。
こうなってくると「軍隊色に染まっていない副官」
(艦長のロデリックを「お頭」とか呼んじゃうようなw)みたいな、
更なる海の男キャラ登場希望!
ベタだけど好きなんだよぅぅぅ。
ただ、以前登場した海賊が放置されてるのが気になりますね。
捨てキャラとも思えないし、どこかで接触しそうな気がするんだけど。
あと、イーノック村の爺さん譲りのイシドロの剣、
アレは元々船乗り仕様の得物だったはずなんで、
船旅の間にこっそりレベルアップとかもあるのかな?

次にその二。
マニフィコが同行するのかっ!
これは全く予想外の展開。
腕力も知力もないあるのは野心だけwのマニフィコ兄さん。
絶対足手まといだけど、一応シニカルなリアリストっぽいキャラでもあるし、
一行の「生き証人」みたいな役どころを負うことになるのかな。
なんだかんだ言って、ゆくゆくはファルネーゼの後ろ盾になってくれそうな気がするし。
でも「ヴラージュ」までのつもりがなぜか……
みたいな更なる巻き込まれ型の展開になったら愉快かも。
まぁ、あの困った顔は毎度楽しませて貰ってますけどねw

それにしても、そろそろ公式の世界地図が欲しいなぁ。
地理と地政学関係が全く把握できないや。
ロデリックがまさか帰路のついでに乗せてってくれるとは思いもしなかったしなあ〜。
てゆーか、外洋経由で帰るイースってどの辺りに位置するんすか。

最後、その三。
てゆか、今回最大の魅せ場ざんす!
やはりオーウェン卿、ガッツのこと思い出してたよーーーーっ。
まず間違いなくガッツはしらを切るでしょうけど、
寧ろ、ここではガッツと遭遇したことの方が重要かと。
多分、この後クシャーン軍を放逐する(はず)の
グリフィスとの邂逅も待っているでしょうし、
うはーーー、次号が待ち切れないっ!!

posted by 仙道勇人 at 17:18 | Comment(0) | TrackBack(1) | ベルセルク

2005年09月13日

ベルセルク第262話『宣戦布告』

 ガッツ一行の活躍により怪異から解放された舞踏会場では、早くも貴族・貴婦人達による穿鑿が始まっていた。 特に人々の口の端に上ったのは、法王庁教圏の最有力者であるヴァンディミオン卿の息女・ファルネーゼが異端の魔術を行使したことであった。 しかし、そんな人々の中で、ファルネーゼの母だけはファルネーゼが魔術を使ったことよりも、彼女が誰かに心を許す姿を見て、 一人感慨に耽っていた。

 その時、衛兵達が漸く会場に姿を現し、その場にいたガッツ一行は会場を襲った賊と見なされて取り囲まれてしまう。が、 ヴァンディミオンの取りなしにより衛兵達は矛を収め、会場からは感謝の喝采が湧き起こる。ヴァンディミオンは更に言葉を続け、 会場を襲った妖虎達がクシャーンの軍用獣であることを喝破し、人々をあっさりと納得させるのだった。しかしその一方で、 ファルネーゼが魔術を用いたことに対する見解を求める声が上がり、会場は俄に騒然となる。それでもヴァンディミオンは眉一つ動かすことなく 「恐らくそれは幻覚でしょう」と言ってのけ、法王庁教圏の首脳部に打撃を与え、連合軍を混乱させようとする敵の計略であるとして、 その場を収めてしまうのだった。
 その余りにも強引な論法に、その場にいた多くの人々が半ば呆れ、半ば感心する中、突如として会場に霧が逆巻き始める。 喫驚する人々が見守る中で集合した霧が形作ったのは、一つの巨大な顔――それは紛れもなくクシャーンの恐帝ガニシュカのものであった。 再び会場に現出した怪異に対し、茫然自失の体でただ中空を見上げるばかりの人々の前で、ガニシュカは連合軍への宣戦布告を宣言し、 何処ともなく消え去ってしまう。
 烙印の反応により、ガニシュカが使徒であることに気づいたガッツは、使徒が王であることに驚きと戸惑いを隠せない。「…… お前達は近きうちに再度使徒どもと相まみえることになろう」――ガッツの脳裏に髑髏の騎士の言葉が甦る。 使徒達の先には必ずグリフィスがいる……。思いに囚われているガッツを心配げに見上げるシールケが声をかけようとした時、 再び周囲が騒然となる。港の方角の空が赤く染まっているというのだ。港に停泊中の船を燃やすその炎は、ガニシュカの宣戦布告通り、 クシャーンによる先制攻撃が始まったことを告げていた。


 

妖虎戦が終わったんで、まったりと事後処理かと思いきや、
意外にもガニシュカ登場で宣戦布告ときたもんだ。
つうか、あれだけ方々で暴れ回っていて、
しかもウィンダムまで占領しておきながら、
まだ宣戦布告をしていなかったガニシュカって一体……。
律儀なんだか間抜けなんだかわかりませんな(苦笑)。

しかし、これでグリフィス登場の舞台は整った感じですね。
宣戦布告して正式に来襲してきた敵軍を追い払うなんて、
英雄登場のタイミングとしてこれ以上ないですし。
こう考えると、ガニシュカは完璧に
グリフィスの引き立て役って感じですなあ。
グリフィスに盾突いてみせるなんて豪語してたガニシュカも、
自身の意に反して因果律に踊らされてる感ありありです。
なんか言動が一々大げさなだけに、逆に哀れを誘いますな。

それはともかく、
ガッツは使徒が王であることに
エライ衝撃を受けてるみたいですが、
これまでにも伯爵とかいたし、
そこまで驚くことでもないような気もするんですが……。
しかし、あれですな、
これでグリフィスと会ったら、
ガッツはまた「挑む」か「守る」かで
引き裂かれそうな感じですね。
まぁ、引き裂かれても結局は「守る」方へ傾くんでしょうけど。
それとも狂戦士の鎧が発動しちゃって
エライこっちゃになってしまうのかなあ。
それはそれで楽しみではあるけど、
正直、早くエルフヘルムに行って欲しいなあ。

にしてもヴァンディミオンの「幻覚説」は、
一ミリも説得力ないですよねー(苦笑)。
まぁ、公衆の面前で魔術を使ってしまった以上、
ヴァンディミオンとしても
「ほとぼりが冷めるまで帰ってくるな」
くらいのことを言って、
ファルネーゼを送り出してくれるかも?

クシャーンの攻撃が始まっちゃったんで、
また暫くガッツサイドから話が逸れそうですが、
燃える港ではアザンが孤軍奮闘してたりして。
あぁ、次号が待ち遠しいなあ。

posted by 仙道勇人 at 21:21 | Comment(2) | TrackBack(2) | ベルセルク

2005年08月31日

ベルセルク第261話『錆びた鳥籠』

 為す術もなく竦み上がる貴族、貴婦人達の居並ぶ前で、ガッツはまた四頭の妖虎を切り捨てる。その圧倒的な強さを目の当たりにし、 貴族達の中には状況も忘れてガッツを自軍に引き込もうと目論む者も出る始末だった。 そこへガッツの目を盗んだ一頭の妖虎が襲いかかっていくが、イシドロの投じた炸裂弾によって事なきを得るのだった。

 一方、シールケとファルネーゼの近くにいた婦人達の元にも、一頭の妖虎が近づきつつあった。それに気がついたシールケが、 些かも動じるそぶりを見せず呪文と共にバッグを開けると、二本の紐状の物体が勢いよく飛び出していく。 その紐状の物体が音もなく妖虎に近づき、前肢に絡みついてその動きを封じる光景を眺めていたファルネーゼに、シールケは言う。「茨の蛇。 私の作った使い魔です」――それは海辺で襲撃を受けた際に、肉体を持つ敵にも即応できる手段が必要と感じたシールケが、 暇を見て拵えたものだった。シールケはファルネーゼに蛇達と同じ蔓で編んだ指輪を与え、"茨の蛇"の主がファルネーゼであることを告げる。 自分の指に収まった指輪を自信なさげに見つめるファルネーゼに、シールケは「大丈夫。今のファルネーゼさんになら扱えます」 と太鼓判を押して励ますのだった。

 その頃、ひたすらドラゴン殺しを振るうガッツの元に、思わぬ援軍が現れていた。ロデリックである。「あんた、 ファルネーゼの知り合いかい?」気さくに話しかけるロデリックを、ガッツはニコリともせず制止する。「やめとけ。 シロウトが手ェだすと怪我するぞ」それに対しロデリックは「そうも言ってられないのよ。惚れた女の手前」と答えるや、 冷や汗混じりで必死に妖虎に立ち向かっていく。しかし、もとより通常の武器では歯が立つわけもなく、 ロデリックの細身のサーベルはあっけなくへし折られてしまう。瞬く間にロデリックは窮地に陥るが、 それを救ったのはファルネーゼの"茨の蛇"達だった。無数の"茨の蛇が"妖虎の動きを絡め取る光景に喫驚するロデリックに、 ファルネーゼは銀の武器を使うように叫ぶ。ロデリックは戸惑いながらも、手近なところにファルネーゼが使っていた銀の燭台を見出し、 それで妖虎の息の根を止めるのだった。

 そうこうしているうちに、不意に妖虎達が静かになった。 セルピコが敵術者達を一掃したことを悟ったガッツの言葉を受けたシールケは妖虎達に金縛りをかけ、完全に封じ込める。 自分達の無事に沸き返る会場で、漸くガッツはファルネーゼに声をかける。「ここにゃお前の親兄妹がいる。お前の見知った貴族の世界だ。 ここがお前の旅の終着地か?」思いがけないガッツの問いかけに、しばし黙考した後、ファルネーゼは徐に口を開く。「いいえ。 この石の籠の中でようやくわかりました。ここは私の戻る場所ではない、もう昔に旅立った場所なのだと。ただ懐かしくて立ち寄ってみた…… それだけです」そう言い切ってみせたファルネーゼの双眸に、もはや迷いの影は寸毫も見られないのだった。


 

今回は場面の転換が激しいので、色々と書くことがありますなあ。
えーと、まずはその1。
使い魔「茨の蛇」の登場!
これでファルネーゼも銀の短剣持ってわーきゃー言ってるだけじゃなく、
戦力の一端を担える存在としてランクアップですね。
遠くから敵を牽制することも可能ですし、何より数が半端じゃなく多い!
最終的に一抱えくらいの量になってたんで、
もしかしたらバラで使うだけじゃなく、
合体させて大蛇みたいにすることも可能な気がする。
これはなかなか侮れませんぜ。

その2。
ロデリック頑張ってますなあ。
いやあ、イイねイイねー。
なんかますます好きなキャラになってきましたわ。
「そうも言ってられないのよ。惚れた女の手前」
なんてあっさり言ってのけちゃうところを見ると、
結構マジだったんですね。
つか、作品内では会って当日の話ですよね、これ。
つうことは一目惚れって奴ですか?
しかし、まあ、これでロデリックが自船で送迎って線が濃厚になりましたな。
「惚れた女の手前」理論wで行けば、自ら送らにゃ男がすたるってもんでしょ。
「必ず無事に連れ帰ります」とか言えば、
ファルパパにも良いところ見せられるし一石二鳥だぞ!

その3。
ラストのファルネーゼのカットが良いですね。
上では「迷いの影無し」とか書いちゃってますが、
寧ろ迷いを断ち切るような眼差しと言うべきかもしれません。
実に微妙な表情で深みがあります。
それにしても、これはセルピコにも言えることですが、
ファルネーゼって今後何処を目指すんでしょうかねえ。
魔道の探究って柄でもないですし……。
うーむ、旅が終わるまで目が離せませんなあ。

それにしてもこれにて妖虎編は一件落着、ですかね?
次回はオーウェン卿との絡みやら、
エルフヘルムへの船出までのあれこれが描かれるんでしょうか。
……って、グリフィスは何やってんだ?

posted by 仙道勇人 at 12:26 | Comment(4) | TrackBack(1) | ベルセルク

2005年08月21日

ベルセルク第260話『乱入』

 突然現れたガッツに、妖虎は敵意も露わに威嚇の唸りを上げる。しかし、妖虎の威嚇など些かも意に介するそぶりも見せず、 ガッツは背中からドラゴン殺しを引きずり出し、ピタリと妖虎に狙いを定めて対峙する。 その場に居合わせた者達は化け物に敢然と戦う意志を示すこの戦士の出現に色めき立つ。何より人々の注意を惹いたのは彼が手にする得物―― 剣というにはあまりにも大きく、大雑把な鉄の塊そのものの方であった。その場の空気を圧する威容と途方もない存在感を誇示する大剣に、 人々が微かな希望を抱く中、オーウェン卿だけはガッツその人に覚えを感じるのだった。

 「来いよどら猫。猫じゃらしがいるか?」不敵に言い放ったれたガッツの言葉に誘われるように、妖虎は猛然と挑みかかってくる。 それをガッツは一刀の元に両断してみせる。いとも容易く妖虎を仕留めたガッツの鮮やかすぎる剣捌きに、その場にいた全ての者達が唖然とし、 その次の瞬間に期せずして歓声が上がる。

 「見事な手並み!さぞや高名な騎士とお見受けしたが……何処の軍の……」そう言いながらすり寄ってくる貴族の一人を、 ガッツはにべもなく撥ね付ける。「まだだ、まだ終わってねえ」ガッツの言葉を測りかねた貴族が、その真意を問い質そうと口を開いたその時―― 新たにホールに飛び込んできた妖虎の群れにその貴族は屠られてしまう。

 妖虎の大軍を目にした人々の間に、再び動揺が走る。その頭上を颯爽と飛び越えて、 ファルネーゼを伴ったセルピコが仲間の元に帰還する。それを見届けたガッツは一行に撤収を促すが、 ガッツの言葉にファルネーゼは咄嗟に異を唱える。「ここには私の肉親がいるんです。どうか……」ファルネーゼの必死の懇願を、束の間、 ガッツは理解できないかのように見つめ返す。しかし、シールケにも非難されたガッツは渋々承知するのだった。

 そのやり取りを見ていたセルピコは、早速シールケを促す。が、その言葉が言い終わる前に、シールケは敵術者の気を探り、 既に居場所を補足していた。シールケの指示に従い現場に赴こうとするセルピコに、ファルネーゼは何かを言いたげに声を掛ける。それに対し、 セルピコは皆まで言わせず「さっさと済ませて戻って参りますので」と言い残して風と共にその場から消えて行く。居残ったガッツは「ま、 回復を図るにゃ丁度いいか」とぞんざいに言い捨て、妖虎の群を片っ端からなます切りにしていくのだった。



 またもや一週間遅れの更新ですー。
まぁ、今回は取りたてて書くこともないんですが(笑)。
ドラゴン殺しを振り回すガッツに喫驚の図が、なんだかやけに新鮮です。
いや、至って普通の反応なんですけどね(笑)。
しかし、妖虎の次は鉄塊を無造作に振り回す怪人登場、
更にはエアーウォークを決める人間まで出現と
現場の人々はもう何がなんだかさっぱり分からんといったところでしょう。
その中でもガッツの勇姿にファルママのアンテナが反応した模様。
うーん、この後セルピコと共に一絡み(勿論からかい風味で)ありそうな感じですなあ。

反応と言えば忘れちゃいけないオーウェン卿。
姿格好は変わっても、やはり思い出しそうですね、こりゃあ。
まぁ、仮に正体を問い質しても、ガッツは黙して語らないでしょうが。
しかし、この一件はガッツが歴史の表舞台に出てくる布石になるのかもしれません。
どう転がるのかは未だわかりませんけど。

とりあえずアレだ。
マカラみたいな弩級の魔道生命体登場!
街が崩壊し始める中、新鷹の団登場!
みたいなことにならなけりゃいいですけどね。
この現状をどういう形で収束させるのか、ちょっと楽しみです。

posted by 仙道勇人 at 15:47 | Comment(0) | TrackBack(1) | ベルセルク

2005年07月24日

ベルセルク第259話『妖虎』

父親の面前で犯した失態をマニフィコが誤魔化そうと躍起になっていた頃、深い霧が舞踏会場全体をすっぽりと覆い尽くそうとしていた。 会場で談笑していた諸侯の一人が、立ちこめ始めた濃霧の存在に漸く気づいたその時、不意に突風が会場に吹き込んでくる。窓は破れ、 燭台の明かりも全て吹き消され、俄に漆黒の闇が会場内に落ちた。隣人の顔すら満足に見えない暗闇の中で、 何かを咀嚼するような不気味な音が響き渡り、婦女子の中には生暖かい飛沫をその身に受ける者もあった。そこに新しい灯りが到着し、 闇に包まれていた会場を照らし出す。

そこで人々が見たのは、一体の獣――獅子とも虎ともつかぬ怪物が、人間を喰らう姿であった。 突如現出したそのおぞましい怪異の光景に人々はパニックに陥り、と同時に妖虎による殺戮が開始される。 阿鼻叫喚の坩堝と化した会場から我先に出口に殺到する人々の中で、ただ一人ファルネーゼだけがその正体を見抜いていた。 「間違いない!!あれは幽界に関わりのあるものだ!!」

妖虎がこちらに向かってくるのを見て取ったロデリックは、ヴァンディミオン当主とマニフィコを守るべく、 剣を抜き放って迎撃態勢を取る。それを見たファルネーゼは、咄嗟の判断で手近なところにあった銀の燭台を手にし、 向かってくる妖虎に敢然と挑みかかっていく!無謀としか思えないファルネーゼの行動に、思わず呆気にとられる一同。しかし、 圧倒的な膂力を見せる妖虎の前に、ファルネーゼは振り回され床に倒されてしまう。 ドレスが邪魔をして思うように動けないところへ襲い来る妖虎に対して、ファルネーゼはもはや観念して目を閉じることしかできない。 ――その瞬間、彼女の背後から一陣の疾風が巻き起こり、次にファルネーゼが目を開けた時にはセルピコの腕の中にいたのだった。

「申し訳ありません。道案内を頼まれまして、少し席を外していましたもので」こともなげに言って、 ファルネーゼに優しく微笑みかけるセルピコ。妖虎は突然現れたセルピコに注意を向けるが、背後に現れたもう一つの存在に気がつき、 反射的に振り返る。そこにはシールケ等を従えたガッツの姿があった。状況を即座に見て取ったガッツは、「どうやら宴も酣ってところか」と不敵に言い放つのだった。



さてさてお待ちかねの本編再開です。
妖虎の襲撃を受けて騒然となる中、ガッツ一行の到着。
失態を演じてしまったマニフィコとしては、絶妙のタイミングです(笑)。
生き延びれば今回の失態はチャラにできそうなんで、マニフィコ君よ、頑張ってイ`!
まぁ、二大剣士がいるんで、
後続の新手が現れるとかそんなことでもなければ、
彼が頑張ることもないんですが。

それにしても今回のセルピコもかっちょええですなあ。
ファルネーゼとキャスカがトロールに拉致された時は
怪我により動けなかったセルピコにとって、
今回は雪辱を晴らしたといったところでしょうか。
状況が全く異なるとはいえ、
ややきわどい形で救出に駆けつけたガッツに較べると、
想い人を救出したセルピコの姿はあくまでも華麗でスマート。
まるっきり王子様ですよねー。
なんだか睫が1.5倍ほど長くなっているような気がしますし(苦笑)。

次回はガッツ×セルピコの剛柔タッグによるVS妖虎戦ですが、
この二人相手となるといかに妖虎と言えども役不足でしょう。
まぁ、瞬殺なんてことにはならないとは思いますが、どうなんでしょうね。
でも、これでヴァンディミオン当主にとって
ガッツは命の恩人ということになるんで、エルフヘルム行きは安泰ですな。
軍艦で送迎なんてことも夢じゃないかも?!

(以下、妄想)
となると、ファルネーゼの想い人がガッツであると知ったロデリックが
送迎志願なんつう展開になって、一行に加わるなんてなことになったりして。
嗚呼、ますます複雑化する人間模様w
でも、ロデリックは妖虎に臆することなく立ち向かおうとするあたり、
胆力も十分あるし、ホントに良い仲間になりそうなんだよなぁ。
位置付けとしてはジュドーっぽい感じだし。
おぉ、これでアザンが合流すればピピンの位置付けになりますな。
コルカスは……マニフィコ君だっ(笑)。
まぁ、流石にマニフィコが同行するなんてことにはならんでしょうが。

それにしても今後あるだろうグリフィスの動向が気になりますね。
すんなりとエルフヘルムへ出立できるとは考えにくいですし。
うーむ、どうなるんでしょうねえ。

posted by 仙道勇人 at 06:41 | Comment(2) | TrackBack(1) | ベルセルク

2005年07月03日

ベルセルク第258話『帰巣』

 新生鷹の団・野営地――そこは戦場にして戦場にあらざる別天地だった。

 グリフィスによって救出されたシャルロットはアンナの手を借りてお菓子を拵えていた。陣中見舞いをするという口実で、 グリフィスに会いたい一心からのことだ。何度目かの挑戦の末、上手く焼き上げることが出来た菓子を手に、 シャルロットはグリフィスの元を訪れる。しかし、グリフィスの余りにも神々しい姿になかなか近づくことが出来ない。

 そんなシャルロットとは対照的に、港から帰ったソーニャはグリフィスに飛びついて会えた悦びを全身で表現するのだった。 ソーニャと彼女を無事に連れ戻したミュールに、グリフィスは優しい言葉をかける。その時、グリフィスがシャルロットの存在に気づき、 シャルロットは漸くグリフィスに持参した菓子を差し出す機会を得る。……が、シャルロットの心を読み取ったのか、 ソーニャが当てつけるようにその菓子を奪い取り、手ずからグリフィスに食べさせてしまう。

 「良い香りだ。甘くて何やら口元が緩みます」グリフィスの褒め言葉に思わず頬を染めるシャルロット。 二人の間に流れる空気を察したミュールは、気を利かせてソーニャを連れてその場から離れていく。 「何年も敵の中でただ一人きりでどれほどの孤独と不安に苛まれておられたか……それがやっと想い人との再会が叶ったのだから」 そう言ってミュールは二人の間を邪魔しようとするソーニャを責めるのだった。面白くないソーニャは、 憮然とした表情で一人何処かへ去っていく。

 その夜、ソーニャは森で一人佇むアーヴァインの姿を見つけ、彼の焚き火に身を寄せる。 彼の奏でる楽の音に感じるものがあったソーニャは訊ねる。「あなたはいつも独りね。寂しくないの?」 それにアーヴァインはこともなげに答える。「自分は猟人だ。一人の方が落ち着く」と。しかし、 獲物を追って深い森の中に一人潜み続ける猟人は「いつしか自分も一匹の獣になっている」のだとも。

 それを聞いたソーニャは「自分も独りだった」と呟く。人には見えないものが見え、人には聞こえない声が聞こえるソーニャは、 ずっと人とは違う世界に閉じ込められていたのだ。「……孤独と不安だったのはあの人だけじゃないんだから」そう言うと、 ソーニャは深い眠りへと落ちていくのだった――。

 


 

今回も一週間遅れの更新となってしまいますた(汗)。

えー、今回の話はシールケ達と別れた後、
グリフィスの所に戻ったソーニャのお話……なんですが。
正直、今の流れを切ってまで挿入するようなもんではないよなあ。
というのが率直の感想だったり。

『巫女』であるソーニャが他人と違う世界で生きてきたことや、
孤独で不安だったという話は、シールケとの対話で既に描かれているんで、
ソーニャとグリフィスファン向けのサービスエピソードかなあ、なんて思ったり。

でも、幾つか分かったこともありますね。
まず、ガッツ達が舞踏会場に踏み込む前日の段階で、
グリフィスは何やら準備に相当忙しいというシャルロットの証言が一つ。
これは攻めてくるクシャーンに対して
何らかの対策を施しているものと思われます。
ここでクシャーンを退けてヴァンディミオン家当主に
新・鷹の団のスポンサーになって貰おうとかそんな感じでしょうか。
(あ、こんなんばっかや)
ということは、近い内にガッツとグリフィスがニアミス!
なんつうこともありえないことではないかも……って流石にそれはない罠。
でも、グリフィスと思いがけず遭遇したガッツが、
意に反して狂戦士化して……なんて展開になったら
かなり燃えるよなー。(や、妄想です)

次、もう一つ判明したのが、アーヴァインって喋れたんだっ(笑)!
なんか普通のお兄さんみたくソーニャに接してますが、
あの帽子で楽器を爪弾かれちゃうと、どうしてもスナフキンを(ry
それはともかく、「いつしか自分も一匹の獣になる」という台詞、
これは中島敦の「山月記」を髣髴させるものがありますね。
使徒となったということは、人よりも「過剰な何か」をもっていたということですし。
更に中島敦には弓道の名人になろうとした男の話を描いた
「名人伝」という作品もありますんで、
魔射手?のアーヴァインにはピッタリな感じ。
(とか思ったんすけど、やっぱり無理があるかなぁ)

ちなみに、このアーヴァインの「獣」の話は、
クリフォト内のシールケが魔道の極意として回想したフローラの言葉、
「あなたが闇を覗いている時、闇もあなたを覗いている」に通じるモノがありますよね。
勿論このフローラの言葉はニーチェの言葉を踏まえているのですが、
該当部分の前に「怪物」に対する注意があります。

怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。

このニーチェの言葉は、今回のアーヴァインの台詞に何気に符丁しますね。
つまり、闇に落ちた者が使徒であり、闇を御す者が魔術師である。
そんな感じで、根源的な部分は同じなのでしょう。
興味深いのは、作品世界ではその価値が転倒していることですよね。
魔の軍勢を率いるグリフィスが英雄(神聖)視され、
魔術をなすシールケを同伴するガッツらは邪な存在と忌み嫌われているという……。
この転倒が物語のダイナミズムを生み出しているんですけどね。

ま、なんにしても早く続きを読ませてクレー。

posted by 仙道勇人 at 23:29 | Comment(0) | TrackBack(2) | ベルセルク

2005年06月18日

ベルセルク257話『教圏の宗主』

瓦礫が降りかかる中、ガッツのドラゴン殺しが容赦なくセルピコに振り下ろされた。――だが、 瓦礫を避けるためにドラゴン殺しの腹を頭上に向けていたことが幸いして、セルピコは死を免れたのだった。 意識を取り戻したセルピコはガッツに問う。「まさか崩れる柱を利用するとは……読んでいたのですか?」しかし、ガッツは「たまたまだ」 と言葉少なに答えるだけなのだった。

決着がついたことを見届けたシールケは、セルピコを介抱しながら徐に語りかける。「私、絶対にそんなことさせませんから。絶対に……だから… …」沈黙したままその言葉に耳を傾けていたセルピコは、それに答える代わりにガッツに問いかける。「あなたはファルネーゼ様に会って…… それでどうなさるおつもりですか?」と。しかし、ガッツはただ「分からねぇ。とにかく会う。そう決めた」と答えるのみ。 セルピコはそんなガッツを見て「……つくづく出たとこ勝負の人ですね」と半ば呆れたように呟くが、 その顔には微かな笑みが浮かんでいるのだった。かくして、ガッツとセルピコの決闘は、ここに決着を見ることとなった。

ガッツはさして感慨に耽るでもなくこの場から立ち去ろうとするが、その背中にイシドロが 「さっきのあれは本気だったのか?本気で斬り合ったのか?」と問いかける。「あぁ」と一言で済まそうとするガッツに、 イシドロはなおも食い下がろうとする。しかし、ガッツは「手を抜けるほどアイツは弱くねぇ。剣士ってのはそういうもんだ」 と振り返りもせずそう言い放って、一人歩を進めていくのだった。その言葉に納得いかなそうなイシドロに、セルピコは言う。 ガッツは本気ではあったが、剣には剣でという暗黙の条件に乗ってくれた上であった、と。そして、 ガッツが狂戦士の鎧の力を解き放つことがなかったことを自身の力不足のせいか或いは……とセルピコは一人自問しながら、その可能性に―― ガッツが鎧の力を自らの意志で封じていたという可能性に懸けてみるという決心に至るのだった。

「さっきの化け物が気になる。ぐずぐずしていると置いていくぞ」ガッツは立ち止まったままの仲間に声をかけ、彼らを急かす。「バケモノ」 の存在を知らなかったセルピコは、シールケから海辺で襲ってきた使い魔の仲間らしきものが宮殿に潜入していると説明され、 当時の状況と照らし合わせながら、クシャーンが使い魔を斥候や先兵として使っている可能性を口にする。それに対してガッツは 「だとしたら答えは一つだ。この都が近い内に戦場になるってことだ」と冷徹に断言し、ファルネーゼの身に危険が迫っていることを示唆する。 それを聞いたセルピコは顔色を変えて、道案内を自ら申し出るのだった。

その頃、舞踏会場にはヴァンディミオン家の当主が姿を現したところだった。法王庁圏の真の最高権力者とすら呼ばれる父を、 遠くから見つめるファルネーゼ。彼女と共にその場にいるマニフィコは、 タイミングを計ってロデリックとファルネーゼの婚約を公然にしようと試みるが、 肝心のファルネーゼがその場から消えていることに気がついて激しく狼狽する。セルピコが見当たらないことに不審を抱いたファルネーゼは、 セルピコを探しにいつの間にかその場を離れていたのだ。マニフィコは面目丸潰れとなり窮地に陥るが、この時彼らはまだ知らなかった。 自分達の知らない化け物が静かに、確実に接近しつつあることを――。

 


一週間遅れで更新です……。
さて、今回は色々と見どころが多いんですが、
まずはガッツVSセルピコの決闘は決着ですね。
前回、例の獣がちらりと覚醒しそうになっていたことや、
今回冒頭でドラ殺を振り下ろそうとする
ガッツの眼光の異様な鋭さなどから考えると、
ガッツはマジでセルピコを殺る気だった模様。
「たまたまだ」というガッツの言葉は案外本心からのもので、
降りかかってくる瓦礫に対応するために
結果的に峰打ちになっただけであり、
そうじゃなかったらセルピコをドラ殺で真っ二つにしていたのかも。
そう考えると、セルピコってのは相当の使い手ということになりますなあ。

次、ソーニャが示した戦火のビジョンの所以が、ここで明確になりました。
ただ、気になるのは新生鷹の団の動向でしょうか。
単にヴリタニスがクシャーンに攻め滅ぼされることを伝えたかったのか、
それともクシャーンと新生鷹の団が激突する結果なのか……。
次号は鷹の団を描いた短編らしいんで、そこら辺について補足されるといいですが。
それにしても、ファルネーゼの身に危険が迫っていると聞いて
顔色を変えるセルピコが、なんともカコ(・∀・)イイ!!ですね。
それと、シールケから差し出された魔法道具が
セルピコにまとわりついた時のなんとも言えない表情もイイ感じ。
今回の一連の話はセルピコの色々な表情が楽しめる回でした。

で、ラスト。
いやーマニフィコさん、素敵すぎw
前の回でロデリックと共に、自らの野心を熱く語って
株を急上昇させた彼だったんですが、
あの熱さも実はここで落とすための壮大な前振りだったというw
やっぱりマニフィコは、策に溺れる愛すべき小人物なんですなあ。
それと、紹介されようとする瞬間のロデリックの真面目な顔がまた最高ww
ファルネーゼが消えたことに彼も全然気がつかなかったんでしょうが、
隣にいる人間の動きくらい把握しとけよとw
この二人、もしかしたら最高のコンビかもしれんですな。
この二人に幸ある日が来ることがあるのか?!

さて、現在接近中の化け物なんですが、
ファルネーゼが会場から離れたことで展開が微妙になってきました。
セルピコは当然一行を会場に案内するでしょうが、肝心のファルネーゼがいないと。
化け物とバッティングしたガッツ一行が退治して、
ヴァンディミオン家当主に恩を売るのか。
それとも、後続の化け物(未描写)にファルネーゼが遭遇、
襲われてエライこっちゃになるのか。
うーむ、早く続きが読みたいぞ!

posted by 仙道勇人 at 19:01 | Comment(2) | TrackBack(1) | ベルセルク

2005年05月29日

ベルセルク256話『決闘(DUEL)』

 柱の存在をものともせずに、ガッツの振るうドラゴン殺しがセルピコに襲いかかる。それでも、 剣撃の威力を弱めるには十分なものだった。セルピコはある時は柱を楯に、 またある時はドラゴン殺しが柱を喰らうのを見定めて反撃を繰り出していく。 全てはガッツとドラゴン殺しの力を見極めた上で周到に練られたセルピコの計算の内だったのである。そして、縦横の動きを封じられたガッツが、 やがて「突き」を仕掛けてくるであろうことも。

 自身の使う細身の剣では狂戦士の鎧を貫くことは不可能――それがわかっていたセルピコは、ガッツが繰り出すであろう突きを躱せさえすれば、僅かな急所を狙うことができると踏んでいたのだ。そして、その狙い通りに会心の一撃をガッツに放つセルピコ。だが、それはガッツの鋼鉄の義手によってあっけなく阻まれてしまう。セルピコの狙いを読み切っていたガッツは、握りを逆にすることでセルピコの攻撃を難なく躱してみせたのである。

 攻守共に圧倒的な力量を見せつけるガッツと対峙したセルピコは、その強さを改めて認めざるを得ない。だがそれでも、攻撃の手を緩めるわけにはいかないのだ。セルピコは思う。これまでの自分は――環境に順応し、与えられた立場を全うすることを自身の流儀とすることで、理不尽の中に平穏を保っていた自分は、単にそうすることで心を麻痺させていただけにすぎなかったことを。そして、ガッツと旅をする中でファルネーゼが変わったように、自分もまた変えられていたことを。セルピコはファルネーゼがガッツに変えられていくことに無力感を募らせる一方で、それが嬉しくもあった。だが、だからこそファルネーゼが狂戦士化したガッツの手にかかることだけは許すわけにはいかないのだった。それこそがこの愚行とも言える無謀な決闘を挑んだ理由だったのである。

 既に周囲の柱はガッツの振るうドラゴン殺しによってあらかた切り崩され、セルピコが躱せる余地は限界に達そうとしていた。覚悟を固めるセルピコに、ガッツのドラゴン殺しは容赦なく襲いかかってくる。その横薙ぎの一閃を、セルピコは下半身を持ち上げるようにして辛うじて躱してみせる。すると同時に、天井が音を立てて崩れ始めた――。セルピコの真の狙いはまさにこれだった。支えを失って天井が落ちてくる瞬間に、ガッツに隙が生じることを期していたのである。……だが、ガッツは全く動じることはなかった。ドラゴン殺しの腹を頭上に掲げるように持ち替え、降りかかってくる瓦礫をものともせずに、そのままセルピコに一撃を見舞わすのだった。 

 


長かったー。待ちに待ったガッツVSセルピコ戦!
やはりセルピコの策士ッぷりが際立ちますな。
ただ、それ以上に凄まじい強さを見せつけるガッツがとにかく圧倒的。
なにせドラ殺で「突き」ですからねえ〜。
普通の人間じゃできない芸当ッス。
人間離れしているのは相変わらずですが、
やはり踏んでる場数が違いすぎるといった感じですな。
セルピコもかなり頑張ってはいるんですが、
クレバーではあってもやはり机上の想定に基づいているので、
想定を越える動きをされた場合、
どうしても対処できない部分が出てしまうのは
やむをえないのかもしれんです。
「突き」を誘って急所を狙う戦法を阻まれた時は、
まだ最後の「天井落とし」が残っていたので
そこに望みを託す方にシフトできましたが、
それをああいう形で阻まれてしまった以上、
この勝負はガッツの詰め勝ちといった感ありです。

まぁ、セルピコ自身勝てると思って挑んだ勝負ではないでしょうが、
やはりマカラ戦後に暴走してこちらに刃を向けてきた
狂戦士化ガッツの姿がよほど戦慄的なものだったのでしょうなあ。
一旦戦列を離脱した以上、あれの危険に再び近づけさせたくない
というセルピコの気持ちはわからなくはない。
ファルネーゼがガッツに惹かれていることを知っていれば尚更でしょうし。

また、ここで仮に自分がガッツの手にかかったとしても、
それはそれでファルネーゼをガッツから
決定的に引き離す要因になるということを
踏まえた上での決闘申し込みとも考えられますね。
勝っても負けても、ファルネーゼから危険を排除できるという点で、
或いはこの決闘、ガッツが申し出を受けた時点で
セルピコは勝利を確信したかもしれんです。
ただこれは、ガッツがとどめを刺すほどの非情な男である
という想定に基づいたもの。
対ロシーヌ戦時の黒ガッツの頃なら、間違いなくそうしたでしょうが、
今のガッツではそこまで非情にはなれないような気がします。
セルピコやファルネーゼが旅を通じて変わっていったように、
ガッツもまた、彼らと旅をする過程で変わっていったことに
彼はどうやら気がついていないみたいです。
恐らく最後に振り下ろされようとしているドラ殺は、
嘗てグリフィスと対峙した時にガッツがそうしたように、
寸止めされてセルピコの完敗という形で
決着がつくような気がしますが果たして如何に。

それにしてもラストカット、
ドラ殺の腹をセルピコに叩きつけようとしてますが、
切られるよりも更に凶悪な殺し方だと感じたのは自分だけっすか?
蝿とかゴキブリみたいに叩きつぶされるって
想像しただけでちょっと……(笑)。

posted by 仙道勇人 at 13:08 | Comment(0) | TrackBack(4) | ベルセルク

2005年04月23日

ベルセルク255話『列柱の間』

シールケの魔術によって、平然と正面入り口から舞踏会場へと踏み込んでいくガッツ一行。だが、 一行と時を同じくして何かが会場に迫ってきていることを、シールケとガッツは感じ取る。そして、不意に辺りに霧が―― 立ちこめ始めた大量の霧に、シールケはあの海辺の小屋で襲ってきたモノと同じ気を認め、一同に注意を促す。「来ます……。 何かおぞましいものが」

霧に紛れて侵入してきたそれは、一頭の獣だった。しかし、獣はガッツ一行の脇を素通りして何処かへと去っていく。 新手の魔道生命体の挙動を訝しむ一行だったが、禍々しい気を感じるというシールケの言葉を待つまでもなく状況の変化を察して、 ファルネーゼの元へとひた走る。そして、再びシールケが守衛の気を逸らそうと集中した時――彼女の脳裏にセルピコからの念話が届き、 一行を裏口へと誘導する。

セルピコが待っていたのは「列柱の間」と呼ばれる場所だった。そこは嘗てクシャーンの版図だったヴリタニスを奪回した折に、 彼らの宮殿を勝利のモニュメントとして残したものだという。「お呼び立てして申し訳ありません」そう丁寧に詫び言を述べるセルピコ。 シールケは用向きを述べようと口を開くが、セルピコはその言葉を抜剣で遮ると、ガッツに「あなたの望み、今この場にてお受けいたします」 と言い放ち、静かに、しかし、はっきりと宣戦布告をしてみせるのだった。セルピコの様子に戸惑う一行。しかし、 ただ一人ガッツだけはセルピコの言葉を冷静に受け止め、決着がつくまでそこを動かないよう一行に命じる。

平然とドラゴン殺し抜き放ちセルピコと正対したガッツは、そこでこの場所がドラゴン殺しを振るうに適さないことに気付く。 ガッツの心理を見越したようにセルピコは口上を述べ立てるが、ガッツは一言「相変わらず食えねぇ野郎だ」と言い捨てると、 柱など意にも介さずドラゴン殺しをセルピコに叩きつけるのだった。

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posted by 仙道勇人 at 20:30 | Comment(0) | TrackBack(1) | ベルセルク

2005年04月09日

ベルセルク254話『舞踏会』

舞踏会は、戦時下とは思えないほど壮麗なものであった。 そこにはヴァンディミオン家との繋がりを深めたい一心の追従者達が溢れていた。その光景を苦々しげに眺めるマニフィコとロデリックの前で、 ちょっとした諍いが起こる。それは今は亡きミッドランドの旧家臣同士のものだった。 ミッドランドの領地の奪い合いになっている現在の情勢をロデリックに説明するマニフィコは、 零落したミッドランドの家臣達の姿と自身を重ねて自嘲気味に同情する。対するロデリックもまた、その先見性ゆえに父王や臣下達から疎まれており、 その胸中は複雑だった。

互いに髀肉の嘆を託っていたマニフィコとロデリックは、似た境遇から共闘を誓い合っており、 その絆を一層強固なものにする為にファルネーゼの存在は欠かせないものなのだった。 マニフィコの狙いは、父親を出し抜いて婚約を既成事実化してしまうことにあった。が、当のロデリックはそうした権謀術数などどこ吹く風、 支度を調えて現れたファルネーゼを連れて踊りに行ってしまう。

そこに少し遅れて母が現れ、マニフィコを大いに慌てさせる。 母はマニフィコが何かを画策していることを即座に感じ取ると、「……あの子は男達の計り事に治まるような女ではないわ」 とファルネーゼに関する忠告を与える。去り際、母は陰の方にひっそりと待機していたセルピコを見咎めて声を掛ける。そして、 十年以上ファルネーゼの側近くに仕えていると聞くや「……となるとあなたもそうとう歪ね。そういう者同士は離れられないわ、 絡み凭れ合わないと立っていられないから」と話し、「これからもファルネーゼをよろしくね」と言って去っていく。 その洞察力の鋭さにひたすら感心するセルピコだったが、闇夜に浮かぶ二つの煌めきが遠離っていくのを見逃しはしなかった。

その頃、舞踏会会場の入り口では、ファルネーゼの馬車を追ってきたガッツ一行が、 誰何の声にも構わず正面から中へ入っていこうとしているのだった……。

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posted by 仙道勇人 at 12:08 | Comment(0) | TrackBack(1) | ベルセルク

2005年03月26日

ベルセルク 第253話 『母』

魔術道具を返却したファルネーゼではあったが、シールケから唯一手ほどきを受けた『リンゴを用いた基礎訓練』は続けていた。 少しずつだが手応えを覚え始めるファルネーゼは、リンゴを手に自身の歩みを振り返りながら、傍に仕えるセルピコに語りだす――「何か一つ… 私にしかできないことで、あの人達の力に……なってみたかった。…でもそれもきっと口実だ」

ファルネーゼは、忌み嫌っていたはずの父親の手の中に逃げ込んでしまった自分を許せない。そんな彼女の元に予想外の人物――母親が姿を現す。 冬の寒気を嫌って南の島々を旅していたファルネーゼの母は、戦場見物の為にヴリタニス港に偶々立ち寄ったのであった。余り親しい間柄とは言えない二人が久しぶりに言葉を交わす中、母親は娘の歯切れの悪さに何かを感じたのか、意外な打ち明け話を始める。 それはファルネーゼの父、ヴァンディミオンのことであった。

母親によれば、父親のヴァンディミオンはファルネーゼのことを酷く恐れていたのだという。万事を掌握せずにはいられない、 そんな弱さを抱えていた父親にとって、常に予想外の行動を示すファルネーゼは不可解な、小さな怪物に等しい存在だったのだ、と。 その話を俄には納得しかねるファルネーゼに、母親は更に言葉を継ぐ。「――あなたがどこかに居場所を見つけることができたなら、 人一倍痛みを知るあなたは誰よりも優しくなれるでしょう」母親はファルネーゼにそう告げて「あなたのような娘を持って母として鼻が高い」 とまで言い切るのだった。そこに従者の一人が彼女達の元に現れ、馬車の支度が調ったことを告げる。マニフィコの命により、 市政府主催の舞踏会に出席することになっているというファルネーゼの言葉に、母親は思う所があるらしく同道を希望する。

一方、ガッツ一行はファルネーゼを奪還する為にヴァンディミオン邸に向かっていた。正面から会いに行くというガッツや、 魔女の装束を身に纏ったシールケの姿、キャスカを連れてくることにイシドロは一抹の不安を覚える。が、「早くいつも通りに戻りたいです」 というシールケの言葉に気を取り直す。そこに、ファルネーゼを乗せた馬車が、舞踏会に向けて出発していくのだった……。

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posted by 仙道勇人 at 11:14 | Comment(2) | TrackBack(2) | ベルセルク

2005年02月27日

ベルセルク 第252話 『野の白百合』

「ファルネーゼ様はここには戻れなくなりました――」予想もしなかった台詞と共にセルピコが持ち出したのは、 一通の書状とシールケがファルネーゼに貸し与えていた銀の短剣と鎖帷子であった。その書状には、 船一隻と必要な船員の手配を求める旨が認められているのだという。セルピコはそれらを一行に手渡し、 一行の街での必要経費は全てヴァンディミオン銀行で負担することを告げると、後はもう何も話そうとはせずにそのまま立ち去るのだった。
宿屋に残されたガッツらは、セルピコの木で鼻をくくったような対応に釈然としないものを感じて、二人の状況の変化をあれこれと推測する。が、 結局は推測の域を出るものではなく、イバレラ&パックによる偵察作戦が敢行される。 広大なヴァンディミオン邸に侵入した二人がそこで見出したのは、ファルネーゼだけではなく彼女の許嫁者の姿であった。 マニフィコ兄の大学時代からの友人で、イースの王族第三位継承者にしてイース海軍の艦長というその若者とファルネーゼとの会話を確認した二人は、 急ぎ宿屋に帰還する。
二人の話を聞いたイシドロは激しく憤慨するが、一人ガッツは冷静に状況を分析し、それが政略結婚であることを見抜く。 「あいつが自分で決めたことだ……と言いたいところだが」今までとは異なり、ファルネーゼを突き放すことに躊躇を見せるガッツ。 そこにセルピコがもたらした書状で遊んでいたキャスカが、誤って焚き木の中に落として焼失させてしまう。 それを見たガッツは遂にある決断を下すのだった。続きを読む
posted by 仙道勇人 at 09:06 | Comment(0) | TrackBack(3) | ベルセルク

2005年02月10日

ベルセルク 第251話 『庭園にて』

ファルネーゼ不在の穴は想像以上に大きなものであった。 ガッツの看病に加えキャスカの世話まで一手に引き受けることとなったシールケの負担は桁違いに大きくなっていた。
一方、屋敷に留め置かれる形となったファルネーゼは、久しぶりに「令嬢」として不自由のない生活を味わっていた。 「何もできない自分の存在などは一行のお荷物にすぎない――」幾度となく繰り返されたであろう自問が、 今やファルネーゼに屋敷での安寧な生活を受け容れさせる免罪符になりつつあった。
そんなファルネーゼに近づき、彼女が旅の仲間のために船が必要なこと、更にその船がどうしても調達できないので、 父に助力を乞うために屋敷に戻ったことを言葉巧みに聞き出した兄マニフィコは、咄嗟に彼女を利用した計略を思いつき、 ある条件と引き替えに船の提供を申し出るのだった。
宿では手助けする者もなく、シールケの孤軍奮闘が続いていた。そこに綺麗な衣服を身に纏ったセルピコが戻ってくる。 小脇に大きな包みを抱えたセルピコは、一行に船の手配がついたこととファルネーゼがここには戻れなくなったことを静かに告げるのだった。

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posted by 仙道勇人 at 23:37 | Comment(0) | TrackBack(2) | ベルセルク

2005年02月02日

【漫画】ベルセルク 第250話 『ヴァンディミオン』

魔術とは、単に呪文を唱えたり、象徴を描けばいいというものではなく、それらに呼応させてイメージを連鎖させることで初めて効力を持つ―― 。シールケはファルネーゼにリンゴを差し出しながら、魔術の基礎の基礎を語り始める。……幽界でことを為すには、 自分を見失わないために自分の心、すなわち"幽体"を肉体の写し身として固着しなければならず、揺るぎなく安定した写し身――"光体"―― を身につけなければなりません。光体を身につけるための初歩として、このリンゴを使って「心に事象を具体的に思い描く」 ための基礎練習を繰り返してください……。

シールケによるレクチャーが一通り済んだ頃、船の調達に奔走していたセルピコとイシドロが戻り、不首尾を告げる。 寝台で横になったまま報告を聞くガッツは、これまでとは勝手が違い過ぎる状況の困難さを改めて認識しながらも、打開策を探そうと一人思案する。 その様子を間近で見ていたファルネーゼは、意を決して自分に任せてもらえるようガッツに申し出るのだった。

ヴァンディミオン家の力で船を調達しようと考えていたファルネーゼは、しかし、久しぶりに再会を果たした父親から痛烈な叱責を浴びせられ、 自身の思いを上手く伝えられないのだった……。

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posted by 仙道勇人 at 18:40 | Comment(0) | TrackBack(1) | ベルセルク

2004年11月30日

【漫画】ベルセルク 第249話 『ささやかな晩餐』

無邪気そうな笑顔で手を差し延べるソーニャの「歓迎するわよ」という言葉に、シールケは戸惑いを隠せない。 ミールとド突き合いをしている幼稚なイシドロを見るにつけ、自分のいるべき場所かと心を揺るがされる。……が、視界の隅に、 大門の所で一人静かに佇むガッツの姿を見つけた時、シールケの気持ちは固まった。ソーニャらに別れを告げ、イシドロと共に歩き出すシールケ。 イシドロの不器用な詫びに、シールケもまた素直に謝意を告げ、二人は和解する。
イシドロとシールケを加えた一行は、街の宿屋でささやかな晩餐にありつく。ガッツによる「酒場心得」が一通り済んだ頃、 ファルネーゼに手を引かれて町娘の服に着替えたシールケが現れる。が、場違いな子供がいることに気分を害した酔漢にくってかかられ、 酒の飛沫でシールケの衣装が汚されてしまう。それを見たガッツは、問答無用で酔漢を殴りつけ、酒場は一転騒然となる。
訳の分からないまま乱闘の現場に放り出されたシールケだったが、しかし、 そんな馬鹿げた世界を当たり前のように受け容れ始めてている自分に気がつき、今更ながら驚かされるのだった。続きを読む
posted by 仙道勇人 at 19:38 | Comment(0) | TrackBack(1) | ベルセルク

2004年11月14日

【漫画】ベルセルク 第248話 千年帝国の鷹篇 鷹都の章 『武者』

イシドロとシールケの前に、闇商人達の頭領と思しき男が立ちはだかる。"元"海賊船船長らしいその男に、ミュールは臆することなく斬りかかるが、
足場の不安定な船上に誘われ、剣を海に落としてしまう。ミュールが観念しようとしたまさにその時、頭領にイシドロが襲いかかる。
船上でも機敏に敵を追いつめていくイシドロ。しかし、義足に仕込まれた隠し剣で不意を衝かれたイシドロは、
熟練の海賊の前に為す術もなく組み敷かれてしまうのだった。喜悦満面の頭領が余裕綽々でイシドロのとどめを刺そうとしたその時!
両者が対峙する船底で休んでいたらしい一人の騎士が立ち上がり、怒号と共に頭領とイシドロを弾き飛ばす。
巨大な髭が意匠された兜を被ったその男は、一瞥して状況を把握するや、大仰な口上を述べながら手にした棍棒で闇商人達を打擲し始める。
騒ぎに乗じてその場を離れることに成功したシールケとソーニャは、そのまま別れようとする。が、シールケは、ソーニャから「一緒に来ない?」
と意外な提案をされ、驚きを禁じ得ないのだった……。続きを読む
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2004年10月22日

【漫画】ベルセルク 第247話 千年帝国の鷹篇 鷹都の章 刃傷

ソーニャと知り合い、親しくなったシールケの前に、泣きわめく子供をさらおうとする男達が現れて……、というところまでが前回。今回は、街や人にうんざりしていたシールケの怒りが爆発、悶着しているところにイシドロが到着する。不用意に魔法を使いまくろうとするシールケをフォローすべく男達の相手をするイシドロ。そこにソーニャを探していたミュールが合流し、一気にカタがつくかに思えたが――。

前回から引き続きヴリタニス港を舞台にした話なんで、ちょっと退屈。
初めて人に剣を向け、傷つけてしまったイシドロのびびりっぷりと
臆することなくバンバン切っていくミュールに対するイシドロの劣等感が
さり気なく挿入されていて、イシドロの「最強剣士への道」が少しずつ進んでいる。
それにしても、イシドロの戦法は前方回転切りしかないのか?
ってくらいワンパターンなのが笑える。

一応、念話でガッツに救援要請してるんで、
ここぞというところでガッツが登場するんだろうけど、
最後に登場した「フック船長」みたいなオッサン。
やっぱ海賊なんだろうけど、
なんかガッツにあっさり一蹴されて「兄貴!」とか呼び出しそうなんだが……。
で、こいつの船でエルフヘイムへ……なんつうベタな展開じゃないよね……。

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posted by 仙道勇人 at 10:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | ベルセルク

2004年06月25日

【漫画】ベルセルク 第243話 『超者』

狂戦士の甲冑に取り込まれ、遂に味方へと矛先を向け始めてしまうガッツ。しかし、 その意識の底で光を纏った何者かがガッツの前に立ちはだかり、優しく諭す。「敵じゃない」「恐くない」―― その存在に触れられた途端我に返ったガッツは、時を同じくして飛び込んできたシールケの手によって、再び意識の奈落から掬い上げられるのだった。 なんとか帰還を果たしたガッツを、イシドロ、ファルネーゼらは楽観的に慰める。が、ガッツは自身があと僅かで仲間を殺めていたことを、 そして自身の暴走を止めてくれた「光」のことを思わずにはいられない。その時、騒ぎに紛れて幼子の姿が消えていることにキャスカが気がつく。 皆で周辺を探すも見つからないことから、一行はやむを得ず捜索を打ち切ることに。一方、沖ではマカラを操っていたダイバと呼ばれる導師が、 部下から湾岸一帯の制圧完了の報告を受けていた。そして、妖獣兵部隊の術者一組から念が途絶えたことに、密かな疑念を抱くのだった。

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2004年06月12日

【漫画】 ベルセルク 第242話 『海鳴り』

ルロオォォォ!!再び"狂戦士の甲冑"の力に身を委ねたガッツにとって、マカラの相手など児戯に等しかった。マカラを瞬殺したガッツは、 群がるワニを掃討し始める。しかし、内なる衝動に駆られるまま、ひたすらに死を欲するようなガッツの行為は、 もはや虐殺と言うべきものに変わっているのだった。そんなガッツの姿に圧倒される一行の中で、一人セルピコがある懸念を漏らす。 「敵味方問わず近くにある者は全て切り伏せたがゆえに、狂戦士と呼ばれる者は味方にも畏れられたらしい……」そしてその懸念が的中、 敵を全滅させたガッツの意識は、その場に生存している味方の方へと向けられる。静かに近づき始めるガッツに一行が戦慄を覚えた頃、 ガッツの意識と対峙するように何かが現れ、彼の歩みを止めさせるのだった。

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posted by 仙道勇人 at 01:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ベルセルク

2004年05月28日

【漫画】 ベルセルク 第241話 『海獣』

沖から現れた巨大な海獣の威容に気圧される一行。シールケはあの海獣も魔道生命体であること、 その巨大さから結界が用を為さないことを認める。セルピコが目を狙って攻撃を仕掛けるものの、近寄ることすらかなわない。 海獣の力に頼った物理攻撃の前に、小屋は徐々に崩されていく。意を決したガッツはドラゴン殺しを振るい一人立ち向かっていくが、精神・ 肉体共に疲労は如何ともしがたく、不意をつかれて跳ね飛ばされてしまう。イシドロは魔法の木の実を投げてガッツの援護を試みるが、 それが海獣の注意を引きつけることになってしまう。海獣に追いつめられた仲間達の無防備な姿が、吹き飛ばされたガッツの視界に飛び込んだ瞬間、 ガッツは我を忘れて鎧の力に身を任せてしまうのだった。ルロオォォォッ!!咆哮をあげ、再び発動する狂戦士の鎧に覆われたガッツは、 超人的な力で海獣を一蹴する。だが、再び傷が口を開き、鎧の隙間から血が溢れ出す。それを見たシールケは、 自分がガッツを呼び戻すと決然と言い放つのだった。

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posted by 仙道勇人 at 17:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ベルセルク

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